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とびばコラム
December 10, 2016 | AOI

 スペインの人気アパレル「ZARA」の名前は,ギリシャ映画「その男ゾルバ」(1964)に登場する,百姓・ゾルバにちなんでいるという説があります。その映画から発想を得た創立者アマンシオ・オルテガは,当初ブランドに「ゾルバ」と名付けようとしました。けれども,同じ名前のバーが近くにあり,変更を余儀なくされたため,音の近い「ザラ」を考案したといいます[1][2]。

 創始者は,ブランド名のなかに濁音のついたザ行とラ行を入れたかった,音の響きにこだわって名付けたのではと解釈しました。

というわけで今回のテーマは,「ZARA」と「音」です。

 ZARA,ザラ,ざら,ざらざら…「ざらざら」という擬音語は,比較的あまりいいニュアンスで使われることは少ないですが,この音はずっと聴いていると意外にも心地よいものも多いです。身の回りの「ざらざら」を集めてみました。

ブレーカーのスイッチを押してみてください。(※音量にご注意を)

それぞれ何の音でしょう?

・風呂場のドアのすりガラス

・米とぎ

・壁紙の凹凸

・ヘアブラシ

・スケッチブック背中のリング

・ジッパー

ここで共通点が見えてきました。

・ある程度平たい,平らなもの

・粒状のもの(がついている)

・そのもの自体が音を発することができない。第三者がつくり出す必要がある。

・摩擦による音

濁音の発音も歯の隙間から空気が出るときの摩擦で音が出るのでは?

 名前の音の響き(「z」の音や,ア段で終わる)は,ブランドイメージの形成に影響を与えているのかもしれません。

 ちなみに私の名前は全て母音でできているので,言語の違う人にも驚かれたことがあり,そういう意味で特徴的なんだなということに最近気づきました。

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出典

1. https://crowdworks.jp/lp/cl/competition/naming/articles/7076

2. http://www.yuraimemo.com/2256/

© 2016 TO BE BACK ON

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